JB23用フロントパイプ1号のスペック・性能
2021.01.07
開発裏話
セレクトマフラー&フロントパイプの性能を証明する為に、オートバックスさんのシャシダイを使って実数を計測してきました。
[計測内容]
車輌名:ジムニーJB23
年式:平成18年
グレード:XG
ミッション:AT
走行600km
計測日時:2006/8/7
乾球温度[℃]:32.0
温球温度[℃]:34.0
大気圧[hPa]:1014.0
修正係数:1.084
■まずは、ノーマルマフラーのスペックです。
これが、フルノーマルの各スペックです。
簡単に下記表の見方を説明します。この先、下記説明の★印のみをそれぞれ比較していきます。
■まずは、表【001】から。
★計測馬力(赤線)
様々な『タイヤのスリップ』や『計測ローラー』等による“ロス”を無視して、実際にシャーシダイナモが読み取った【馬力】
○損失馬力(青線)
外的要因(気温、タイヤのスリップロス、計測ローラーのロス等)による、計測時の損失割合をコンピューターに入力し、自動計算させます。
○修正馬力(緑線)
上記“損失馬力”から、“ロスしているだろう”数値をコンピューターが自動計算した後の【馬力】
★修正トルク(水色線)
“修正”と言葉は付いてしまいますが、これが実際に車が出力した【トルク】
○空燃比(紫線)
シリンダー内に入る空気と燃料の重量比。【空気重量÷ガソリン重量】の数値。(今回は未計測)
★ブースト圧(黒線)
タービンの吸気圧力。一般的にサージタンク内の圧力を指します。
○排気温度(茶線)
エンジンから排出された、排気ガスの温度。(今回は未計測)
■では、表【002】の見方。
上記の測定項目を3000rpmから100rpm毎に、“数値”で表した物。『何回転で、どれだけの数値が出たか?』が一目瞭然です。
上から3.4段目は、『最小/最大値(今回は最大値を表示)』が『エンジン回転 RPM』の回転数で出力された…という見方をします。
■続いて、セレクトマフラー&フロントパイプ1号スペックです。
表【003】を上記の、ノーマルスペックと比較します。
明らかに“計測馬力”“修正トルク”共に、4000rpmまでのパワーカーブの角度が変わりました。
これは、4000rpm以下での馬力、トルクが共に上昇してます。
表【004】をノーマルスペックと比較します。
一つ、面白い現象が起こりました。『ブースト圧 0.7kg/cm2』に到達するポイントを見比べてみると・・・『ノーマル 3400rpm』に対して、『セレクトマフラー&フロントパイプ1号 3100rpm』。これは、ブーストの立ち上がりが速くなっている事を証明しています。“ブーストの立ち上がりが速くなる“という事は、マフラーによる“排気効率”が良くなり“排気ガスの流速”が速くなったという事です。
数値的に『最小/最大値』で比較すると、『計測馬力 約5%アップ』『修正トルク 9%アップ』が、確認出来ます。
セレクトマフラー&フロントパイプ1号以外は何も交換せずに、これだけのパワーアップが実現します。
■最後に、ノーマルマフラーに対しての、セレクトマフラーがどれだけパワーUPしているか!?を証明する比較表です。
▼計測馬力のデータ
更に解りやすく、【計測馬力のみ】を1つの表に“ノーマル(赤線)”“セレクトマフラー(緑線)”で重ねて比較します。
全体的に言えるのは『全ての回転域において、完全にノーマルを上回っている』事。そして、特に4000rpm以下の馬力が大幅にアップしています。これは、ブーストの立ち上がりが速くなっている事が、大きな要因です。
先程の説明にもある様に、たった『300rpm』速く0.7kg/cm2に到達させる事が出来るだけで、こんな大きな差が発生してしまいます。
JA11用フロントパイプでも、同じ事を言えたのですが【いかに速くフルブーストを掛けられるか】が、パワーアップへの最大の近道だと考えております。
▼修正トルクのデータ
今度は【修正トルクのみ】を1つの表に“ノーマル(赤線)”“セレクトマフラー(緑線)”で重ねて比較します。
計測馬力同様の事が言えるのですが・・・トルクに限っては、表をご覧になれば一目瞭然です。
4000rpmまでの差の開きが、特に目に付くと思います。JB23の最大の悩み『低速トルクの無さ』を一発解消出来ました。
特に、4000rpmまでのトルクの大幅な上昇は、JB23にとって不可欠だと思います。
ただし、扱い易さも兼ね備えさせる為に、アクセルのレスポンスアップに重点を置き、クセの無いスムーズな吹け上がりを可能にしました。
この夢の様なトルク&レスポンスを『セレクトマフラー&フロントパイプ1号』の組み合わせが実現してくれます。